由良川源流紀行・・・トロッコ軌道敷跡を歩く!

きよぴー

2011年06月10日 18:22

2011年5月14日~15日に、京都府美山町にある京都大学芦生(あしう)演習林へ行ってきました。

昨日の土曜日は、見事に原生林に行く手を阻まれて縦走は断念してしまいました^^;
今日は、気分を一新してトロッコ軌道敷跡を歩いてみます。

こちらも芦生では人気のコース!
レールに沿って歩いて行くので、遭難の心配も皆無・・・。

一世紀ほど前のレール跡を歩いていると、その昔、この森の奥地に住まわれていた方々の生活を想像してやみません。
そういえば、屋久島でも同じようなトロッコの軌道敷跡があったなぁと懐かしく思えてくるのです^^



まずは早朝に、昨日に生杉に置いてある車を取りに行きました。
片道1時間のドライブから一日が始まります^^

途中にある佐々里峠は、この時期八重桜が満開でした!
八重桜のトンネル、少し散り始めでしたがなかなか見ごたえがあり、トンネルのようになっていました^^



さて、車を取りに行き帰ってきて出発準備をしたら、10時になってしまいました。
お昼御飯をトロッコ道の一番奥で食べる予定ですので、まぁこれくらいでも大丈夫でしょう。

トロッコ道の始点・・・・それは、終点でもありました。



今では使われなくなって久しいレール脇に佇む小さな黄色の花達。
このトロッコ軌道敷跡は、近代化産業遺産として登録されているようです。

  

軌道敷き跡をたどっていくと、まずは橋を渡ります。
小さな橋ですが昔の鉄道橋。

なんとなく小さな旅の始まりを予感させてくれて、雰囲気がいいです^^



赤茶けたレールが森の奥まで続いています。
入口付近はまだまだ杉などの植林木が多く、空も開けていました。



陽を浴びて光り輝くシダ。

歩くにつれ、森は少しずつ様子を変えて行きます。
徐々に杉などの針葉樹が少なくなり、森本来の広葉樹が多くなっていきます。

 

30分ほど歩いた所で、廃村灰野に到着しました。

ここはかつて人が暮らす、芦生最奥の村の跡。
300年ほど前から、こんな山奥に人が住んでいたなんて!



ここから佐々里峠までおよそ2時間弱。
このルートは地図で見ると、大芦生杉の群生があるらしい・・・。

行ってみたいなぁ^^



途中にあった大きな巨木。
見上げると、樹冠ははるか上の方で見えないほど。

生命力溢れる森。
疲れた心と体に癒しを与えてくれる、まさにパワースポットです^^



軌道敷を奥へと歩いて行くと、途中に何箇所か土砂崩れによって、レールが寸断されている所がありました。
人が入らなくなり管理ができなくなると、森本来の自然な形になっていくようです。

そのうちレールも埋まってしまい、自然に帰っていくんでしょうね。

 

昨日と同じく、川渡も数か所あります。

でも、写真の通り飛び越す事もできます・・・。
まぁ、滑って落ちちゃう人もいますケド^^;

今回、私達が行った「カズラ谷」までは防水のトレッキングシューズでOK。
それ以降はちょっと深そうな沢渡があるので、靴を脱ぐか、昨日同様長靴が良いと思います^^



川にかかる橋も、自然に返って行く途中でした。

土砂崩れなどで大きく曲がったレール。
自然の猛威の前では、人間の営みなんてちっぽけだなぁと思い知らされます。

苔生した・・・という表現がぴったりの、水々しい岩肌。
由良川の源流沿いを歩くので、たえず水が流れる音がします♪

 

なんどか横切る谷。

水量も豊富で、夏は気持よさそうです♪



11:45、歩き始めて1時間半ほどで、明るい新緑に覆われた奇麗な広場がありました。

お腹も減ったので、ここで昼食にしました。
ちょうど大ヨモギ谷付近です。



枕木がいくつか置いてあったので、それをベンチ代わりに昼食です。

こんな木立を見ながらの食事、美味しいなぁ~♪

山ちゃんからいただいた「焼き鯖寿司」、脂がのってて最高でした!
ご馳走様でした~^^

 

今回一番の難所!

この橋、めっちゃ危なっかしいんですよ^^;
揺れるし・・・足の置き場は傾いてるし・・・雨の日は渡らない方がいいかもしれませんよ。

小さな子供さんはここで引き返した方が良さそうです^^
ここまででも、原生林の雰囲気は楽しめてるはずですから~。 



白い小さな花が咲いていました。
なんて名前だろう・・・。

最近・・・いえ、ずっと前からですが、植物に詳しくなりたいって本当に思うんです。
といっても図鑑を持ち歩くのも大変だし・・・。

いっそのこと、スマホに植物の写真を入れて、図鑑みたいにして持ち歩こうかななんて^^
どなたか、植物図鑑のアプリ、開発してくれませんかね・・・(爆)

右の写真は、今回で一番の土砂崩れ現場。
何度も繰り返してると、そのうちこのルートは通れなくなっちゃうんじゃないかと心配です^^;

 

眼下に見えるのは由良川の源流。
といっても、まだまだ川幅は大きく、ゆったりと流れています。

どこからでも河原に下りて行けそうなので、夏は河原でクールダウンができそう^^



13:30 カズラ谷との分岐に到着です。

出発から、3時間30分ほどかかりました。
途中、お昼御飯を食べたりしたので、実際の移動は2時間半ほど。

カズラ谷付近には、昔の山小屋跡?などがありました。

この先にも軌道敷が続いているのですが、ちょっと深そうな沢渡りがあったので、今回は引き返しました。

私達のすぐ後に、長靴を履いた初老の方が一人、さらに奥へと向かわれました。
それを見ていると、膝下くらいまで沢は深そうでした。

でもこの時間からさらに奥へと一人で入って大丈夫かな^^;
登山地図には、この後40分くらいの「七瀬谷」までは進めそう。

その先は破線になっていて、まさに源流歩きのようです。
冒険心をくすぐられるルートですが、なかなか厳しそうです^^

 

帰りは来た道を引き返すのですが、陽光が差し込んでさらにキラキラした景色になっていました。

行きとはまた違った景色で、気持よく歩けました♪

 

途中にあった動物の死骸。
シカかな?

毛が散らばっていて骨だけになっていました。
京都の北山はクマもいるらしい・・・というのはよく聞く話。

クマよけ、いるかも^^;



倒木にびっしりと生えた苔。

その上にツバキが落ちていて、ちょうどスポットライトのように陽が射しこんでいました。

光と影、生と死。

こうして森は輪廻転生を繰り返しているんだなぁと、これを見て思いました。



15:00ちょうどに、出発地点の京大芦生事務所前へ戻って来ました。
帰りの1時間半のトレイルは、ホントに早かったですね^^

日帰りでしたが、芦生を満喫できるコースでした。
人気が高いのもうなずけますね!

 

帰路の途中にある、美山町かやぶきの里

ちょうど田植えが行われていました。

こういう田舎の田園風景を見てると落ち着くなぁ~^^
近くにある、美山町自然文化村キャンプ場へ行ってみたくなりました!



5月の新緑の時期に行った芦生。

土曜日は目的地まで行けず途中で断念しましたが、いい経験になりました。

また、トロッコ道は、本当に楽しく歩く事が出来ました。

厳しさと楽しさをあわせ持つ芦生登山。

次回は、ブナの葉が黄色に染まる頃、もう一度リベンジを兼ねて登ってみたいと思います^^

秋に登れそうな方、ご一緒しませんか\^0^/

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